おかえり
今は北海道から帰る飛行機の中です。
妹が隣で疲れて寝ていて、私は窓の外の景色を見ていて、理由もなく涙が出てきた。
寂しさに似た気持ちと自分の中に決意のような、炎のようなものが生まれている気がした。
「いまから帰る場所でまた頑張ろう。」心の中でそう言った。
それと同時に待ち受けるものが明確に頭にいくつか浮かんだ。多分きっとこの先も理不尽なことは尽きないし、不幸を振り払うことも難しい。そういうものなんだ。私の味方は私しかいないし、私は私にしか救えない。私は私のためにタフでいよう。今の苦しみや悲しみをいつかの誰かの涙を解ってあげれるように役立てよう。苦しみに耐えるために強くなるんじゃなくて、強くなって愛する人を守れるような、そんな人間になりたい。
これまでに何回か北海道に来たけど毎回無視できない気持ちがある。
“自分の気持ちに嘘はつけない”ということ。
私を取り巻く環境の中で体が乗っ取られたような、空っぽのまま生きていると、無意識のうちに自分で心をがんじがらめにしていた。それはもう一度も傷つかないように、もう誰のことも信じてしまわぬように、もう何も望んでしまわぬように。
そうしないと生きれなかった日々がそんな私の一面をつくった。
でも妹とこうして北海道だったり家から遠く離れた場所へ訪れる度に自分の心がどうしようもなく喜んでいるのを痛感するのだ。家からだんだん離れていく行くバスの中や飛行機の中が心地よかった。清々しかった。その度に諦めた願いや望みへの未練に対して「本当はまだ諦めたくないの、わかってたよ」という気持ちになった。毎回複雑だったけど、私の心だから、私の心の持ち主は私だから、どうやっても欺けないんだね。
飛行機や電車みたいにそれぞれの人生があちこちで行き交っているんだから、同じ場所で待ち合わせしても会えないことだってあるしすれ違いの連続だってごく自然なことなのに、こんなにたくさんの人が同じ目的のために同じ気持ちで集まるなんてすごいことだよね。人生に何度もないと思う。とっても素敵な夜に居合わせれてうれしかった。光栄でした。
なによりアユニちゃんに感謝したいです。
今やっと強くなってるって思えてる。
ほんとに出会ってくれてありがとう。
この夜は私のこれからの暮らしの中できっと光ってくれるでしょう。
おかえりなさい。1番あたたかくて、1番綺麗だったよ。愛してるよ。
あ〜たのしかった!!うれしかった!!
ペドロもおかえりだね、おめでとう!!嬉しい!