1泊2日で北海道へ行った話

6月25日から1泊2日で北海道へ行きました。 

 

帰りの飛行機内で書いた下書きが無かったことになっていて少し落胆しました。

と思ったら新たに3700文字書いたところでその下書きが復元できて、余計ややこしいことになりました。3700文字書いたところですがぶっ足しても良いでしょうか、ぶっ足すか、、、どうしよ

※括弧書きで最初に書いた下書きを時系列ごとに区切って荒くぶっ足すことにしました。括弧書きの文、だ・である調の文が後からぶっ足した下書きの文章です、結局ぶっ足した、、、

 

 

書くことから少し離れていました。特段理由はないけどなんとなく書く気になれないでいた。

実家に居るとひとりの時間もこれまでのひとりの時間ではないと感じる。平日の昼間はうちの人はみんな出払っていて家には私と猫だけだけど、そんな時間もひとりの時間ではない気がする。自分の家でひとりで居るときとは違う空気が流れていると感じる。

 

家事をして自分のこともやったりして人が帰ってきて夜になって。やはり休職は大きいもので、リハビリの甲斐もあり、少しずつ腕の調子が良くなってきた。1人で住んでた時よりも泣く回数が減った。人が居るからなんだけど。部屋にひとりで居ても家に1人ではないとか家に1人でも家自体に自分以外の存在があること、洗濯物、スリッパ、アイス、、、目につくもの全てが自分以外の存在に繋がるもの。それに囲まれて暮らしている。

穏やかそうに見えて全然穏やかじゃない。忙しない。良いか悪いかは置いといて、その忙しなさにかまけて書くことを後回しにしていたことは否めないな。コツコツやろう。書きたいことは毎日ある。

 

 

北海道へ行くのは多分6、7回目くらいで、そのほとんどの理由が好きな人のライブを観に行くことで、今回もそのために北海道へ行きました。

 

北海道には従兄弟がひとりで住んでいて1人で行くとき(大体いつもひとり)は札幌の従兄弟の家に泊めてもらっています。ホテル代がかからなくて助かる。北海道に初めて行ったのは当時大学生の従兄弟の内定が決まって配属先が札幌だったのがきっかけでした。「住む部屋の内見をするから一緒に来てほしい」と頼まれて2人で日帰りで北海道へ行きました。初めて行った時からその街がなぜか好きでした。従兄弟が羨ましいと思ったことを覚えています。その少し後に、私はある人のファンになりました。BiSHのアユニ・Dさんです。アユニ・Dさんは北海道出身の方でした。時を同じくしてPEDROというアユニ・Dさんがやっているバンドを好きになりました。程なくして、私は初めて自分でチケットを買ってライブというものに妹を誘って行きました。鶯谷東京キネマ倶楽部で行われたPEDROと 2のツーマンライブです。あの時に感じたことのない、説明できない何かに心を打たれました。それが自分の生活やその日までの人生の中でとても新鮮で面白かった。体にイナズマが走ったような衝撃とか比喩する人が居るけれどあながち嘘じゃないのだなと思いました。確かその日、PEDROのツアーが発表され、私は北海道でこの人を観たいと思いました。私の北海道への想いはいい加減ここまでにしといてそろそろほんとに本題にいきます。

 

 

朝10:55の飛行機で新千歳空港へ飛び立ちました。離陸の時にはPEDROの浪漫という曲を聞くのが私の中での約束になっていてサビの「宇宙の彼方に吹っ飛ばされたかのような、浮遊感と夢心地…」のところと離陸の瞬間がピタリとハマるととっても気持ち良いです。本当に夢心地って感じで。だからいつもサビと離陸の瞬間が同じになるようにしてて離陸の時は忙しかったりする。妹におすすめしたら行きも帰りもやってくれていた。それより妹は飛行機が苦手で怖そうにしていたけど。妹は初めての北海道でした。私も誰かと一緒に行くのは本当に久々で前夜はワクワクとドキドキで全く眠れませんでした。準備するのも惜しいくらい楽しみにしていた日でした。

 

 

(行きの飛行機で荷物入れに入れた荷物が奥の方に入ってしまって取れなかったので隣にいた子連れ夫婦のお父さんとみられる人に(背が高かったので)「すみません、荷物が奥に入ってしまって…取っていただけませんか…?」と申し訳なさそうな感じで頼んだのだが、「無理ですね。」と無な感じで言われてびっくりしてしまって得意のあわあわもできなかった。5秒くらいの不穏な間の後、固まってる私を見兼ねたのか、最初から冗談のつもりで言っていたのかいまだに分からないのだが「嘘です。」とさっきよりも小さい声で言って、奥に入った荷物を手前へ引っ張ってくれた。これ本当にどういうことだったんだ。そういうユーモアにしては棘があり過ぎるし、頼まれたのがよっぽど嫌だったのだろうか。飛行機を降りてから30分くらいは妹とその話で持ちきりだった。妹にはこういう私が太刀打ちできずに呆然としているところを見られてばっかりだな。初めて音楽フェスというものに行った時も知らない男の人に席のことでいきなり詰められて何も言い返せずにあたふたして怯んでいるところを見られた。側から見ていてこりゃまずいと思ったらしく、助けに来てくれた。それでなんとか穏便に済んだ。妹は私の分までしっかりしちゃったな。)

 

お昼くらいに新千歳空港に着いて電車で会場のある苫小牧へと向かいました。南千歳で乗り換えたときに南千歳駅近くのアウトレットに寄りました。Twitterルテインとブルーベリーのサプリを飲むと視界がBlu-rayになるとかいうツイートを見てこっちに着いたらそのサプリを買って飲もうと思っていて、次の電車までに時間があったのでアウトレットの中にあるサツドラへ行ったのでした。どこかの中学校の吹奏楽部の人たちが発表の準備をしていてみんな色が白くてかわいい子が多かったな。無事に購入して苫小牧へと向かいました。南千歳駅には去年の冬に帯広でのPEDROのライブに行くために南千歳からの特急で向かったので景色が懐かしく思えました。

 

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14時くらいに苫小牧駅に着いて15時のホテルのチェックインまでの間に喫茶店でご飯を食べました。可愛い喫茶店でご飯も優しい味がしてここ最近で一番美味しいご飯でした。私はドライカレーとケーキセットで妹はエビドリアのパフェセットでした。ケーキセットのケーキはお店のショーケースに並んでいる手作りのケーキから選ぶというもので、その選ぶ時間も含めて楽しくて全部良かったです。食後に忘れずにルテインとブルーベリーのサプリを飲んで夕方のライブへ備えました。

 

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ホテルについて少し休憩した後、窓の外の景色を仕切りに眺めては「あ!ルテイン効果来たかも!!?」「本当に?!?気のせいじゃない?」「あーでも、ちょっときてるかも…」とか話したり少し寝たりして夕方のライブにさらに備えました。17時半ごろにホテルを出て、徒歩15分の道をグーグルマップを頼りに向かいました。外に出るとさっきまでの暑さが消えて涼しくなっていました。荷造りをしている時に「絶対夜は寒いからこれくらいの上着を持って行ったほうがいいよ!」と私が「必要ない」と言い張る妹に念押しして持たせたパーカーが活躍しました。ポンコツお姉ちゃんの面目が保たれました。たまにはね。2年早く生まれてるところを見せてやらないと。「お姉ちゃんの言う通りだった、言うこと聞いといて良かった〜」と私が貸したパーカーのチャックを一番上まで引き上げた妹でした。徒歩15分も見慣れない景色ばかりだと自然と足取りがゆっくりになるものです。妹と「あの建物はなんだろう」「あっちは海があるのかな」「このお店はなんのお店なんだろう」とか言ってちょっとした冒険のような気持ちになりました。家から遠く離れた土地の知らない街を2人で歩いていることがなんとなくおかしく思えて自然と笑顔になっていました。来ようと思えばちゃんとこうやって来れるんだよね、いつでも私たちは。どこにでもいける。

 

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(行きの車でも飛行機でも電車でも変な感じだった。実感がなくて。自分で決めて向かって進んでいるのにそれが信じられない私がずっといた。ここに好きな人も居て、今から会えるらしいんだけど、本当か?ってずっと思っていた。)

18時過ぎに会場(苫小牧市民会館)に着きました。入場したあとすぐにトイレを2人で探しました。はぐれないように腕を組み、人並みをかき分けてトイレに辿り着くと行列が出来ていました。妹は寒さで少しお腹を壊していたので時間がありませんでした。係員の方が「三階にもあるのでそちらもご利用くださーい!」と言っていたので私たちは3階に向かいました。階段を登って3階へ、なかなか見つけられなくて階段を降りたり上がったりしたら汗かきました。今から好きな人に会えるのだと思うと本当に気が気じゃなかったからというのもある。手が普段以上に震えていた。階段の上り下りをトータルしたら多分7階くらいまで登れてると思った。無事にトイレに行けて終演後に落ち合う場所を決めて、それぞれの席に着いたのが開演15分前でした。ツイートをしようと思ったら電波が悪くてなかなかツイートを送信できなかった。ほんの少し心残りでしたが開演を迎えました。

 

(非日常過ぎていま私が目にしているものはただの映像なんじゃないか?とか思った。信じられないと思う度に「でもこれはちゃんと現実で、私が今まさに目にしていることなんだ」と言い聞かせていた。そう考えると余計に涙が溢れた。緊張からなのか3曲目くらいから胃のあたりが気持ち悪くなってきてしまった。最後までちゃんとライブを観たかったのでしんどくなることは出来なかった。終始棒立ちで泣いていた。周りの人は楽しそうに踊ったり揺れたり写真を撮ったりしていて「楽しそうだなぁ」って思った。いくら感動していてもこれでは“伝わらない”とは思った。同じくらい楽しいと思っていても踊ったりして楽しそうにしてた方が絶対伝わるのだろうし。でもそういうことが苦手なので向いてないんだよなあ。でもまあそんなことで引け目感じなくていいや別に。好きなものは好きなものだし。そこに私の色々を持ち込むの全然意味わかんないし。不毛だし。生まれつきの無愛想な目つきがマイナスに働くことがありませんようにと祈った。)

 

紗幕に文字が映し出される演出で一曲目が始まりました。かっこいいあのシルエットで、すぐ好きな人を見つけました。紗幕越しにぼんやりと透ける好きな人の表情を見たとき、ドバッと涙が込み上げました。目の前のステージには本当に世界で1番好きな人が立っていました。ちゃんと世界は繋がっていてくれたと思いました。お互い生きていてこその今日だと思いました。「ほら、生きていれば会えるのだ。」とその日までの私を自分で慰めてやりました。涙を止めることが出来ませんでした。しっかり表情まで見たいけど涙目が限界でした。飲んだサプリの効果もクソもなかったです。よほど緊張していたからなのか気分の高揚からくるものなのかはわからないけど3曲目あたりからお腹が気持ち悪くなってきてしまいました。無理はせずにおとなしくを堅実に守ろうと思いました。棒立ちは印象悪いだろうなと思いつつも棒立ちしていました。私の周りの方々は踊ったりカメラで撮ったりしていて賑やかでした。それに比べ棒立ち泣きは感動も喜びも「伝わりづらいのだろうな」とは思いました。多少の疎外感を感じてしまいました。体調のこともありましたが、ただでさえ視界がぼやけているのに踊ったら何が何だか分からなくなるのが惜しかったというのもありました。自分の楽しみ方で良いんだと言い聞かせました。好きな人の力強い声が心に響いて全身に血が巡る感覚を思い出しました。ほつれた糸の先がひとつになっていくような気持ちでした。目を開けたまま泣くことが難しいくらい涙が出ました。ステージを直視しているのも難しいくらい涙が勢いよく流れて止まりませんでした。このままでは過呼吸になってしまうんじゃないかという不安もよぎりました。好きな人の力強い歌声が「何も変わらなくたって愛を証明しよう」と歌った時に、崖から落ちかけた私の腕を掴んでいてくれた人の腕に思い切り力が入って私を少し上へ引き上げてくれたようなイメージが湧きました。頑張らなくてはいけないと思いました。なすすべなく落ちそうになっている私でも重力に逆らうことは出来なくても、何も変わらなくても「どうにか上へ行こうとしなくてはならない」と思いました。心の中でいろんな気持ちがせめぎ合いを起こしていました。それに心が追いつかなくなりそうな場面もありました。救われた時、私はぐちゃぐちゃに泣いてしまいがちで、この日もそうでした。涙が出るのは悲しい時だけじゃないです。嬉しさや感動の涙もたくさんあります。でもそのほとんどが伝わりにくいと思います。私は昔から喜怒哀楽のどれにおいても涙が出てしまうような人間で、よく勘違いや誤解を招くことが多かったです。そのために言葉にしてここに記しておきたいです。この日、私は救われていました。信じられない光景を信じたいと強く思いました。もっと強くありたいと思いました。眩しく光る好きな人に、生きる勇気を分けてもらいました。誰にも伝わらなくてもここへ書いて私だけは忘れないようにしていたいです。ありがとうと直接言いたかった。この方の歌声だけが届く心の内側を再確認しました。生きていたらまた会えることが唯一の希望なのだと泣きながら思いました。またこの方に会うために生きていようと思えました。これがどれだけ恵まれていることなのかを忘れたくない。 

 

 

いっしょにがんばろう。今日まで生きていてくれてありがとう。歌ってくれてありがとう。また会う日までどうかお元気で。毎日だいすきです。今日もあなたのことを想ったら喉の奥が苦しくなりました。難しい日々の中でいつでもあなたの存在だけは光になってくれています。忘れたいことばかりだった過去が愛おしく思えるようになったのはあなたのおかげに他なりません。強く生きてまた会えるよう、日々をなんとか生き抜いていこうと不束に不器用ながらに思えています。あなたが繋ぎ止めてくれているものを自らの手で壊してしまわないようにしていたいです。「光を見失わないようにじっと見つめて、ゆっくりでも自らの足で歩んでいきたい」とあなたの顔を思い浮かべると思うこの頃です。ありがとうでいっぱいです。明日もどうかお元気で。たくさん笑って美味しいものたくさん食べてほしいです。あいしてます。

 

 

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